後悔は少なめのMY LIFE

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5/29 浪花節シェイクスピア「富美男と夕莉子」感想

久しぶりに同じ演目でマチソワ。推しの現場じゃないのに笑。1公演でよかったのだけどチケットとれたので行きました。

5/29 シアタードラマシティ

昼は18列のサイドだったのですが通路側で椅子の配置の関係で前を遮るものがなかったし、夜は17列のセンターで視界良好でした。ドラマシティは16列が高さがあるのでものすごく見やすくて推し列です。


東京公演を観に行ったお友だちが揃って面白い!めっちゃ笑う!めっちゃ泣く!と言っていて観るのを楽しみにしていたのですが、期待通りでした。そしてそして…
めちゃくちゃ末満節だった。
ドラマシティなのにHEPとかインディペンデント2ndの匂いがしました…と見てきたように言ってますが、わたくし関西小劇場でのピースピットをリアルタイムで観ていたわけではないんですけどお友だちに借りた今はもう手に入らない円盤で履修済なのでまあその辺は許されたい。
キャストは16人。出てないシーンでは主演以外は狐のお面を被ってアンサンブルを兼ねる。いかにも小劇場な演出を大きなハコで見るのは楽しい。
衝立が動くのも富美男と千代蔵の追いかけっこも大型名前札もPatch stageでめっちゃ見ました。
パンフレット見たら小道具デザイン協力に吉本考志くんの名前があって納得。


2人が死んだところから始まって残された交換日記を辿り時系列がバラバラに過去の回想シーンで物語が進んでいくのですが、この時系列を敢えてバラバラにするという手法が実に上手いなあと思いました。
日記のページがバラバラなので既に読んだところを誤ってもう一度読む=同じシーンを繰り返して演じる(それも後ろを向いて)ところが特に秀逸。
回想シーンの解説役が弁太郎、ギャラリーが紋田木夫妻と九羽平夫妻で色々ツッコミを入れまくるという徹底的にギャグに振り切っていて、パンフレットで末満さんが仰っていたひとつの事象が悲劇にも喜劇にもなり得るということに納得しかなかった…ロミジュリって実は喜劇だったんだね!!
私の親ロミジュリ(舞台ね)は城たん育三郎くん版と雪組音月桂さん)なのですが、ひたすら衣装と音楽(世界の王を聞くとテンション爆上がりします)と死のダンサーの素晴らしさと後はキャスト萌えを堪能していたのでロミオにもジュリエットにも思い入れられなかったんですね。でもとみゆりの世界だと2人とも徹底してアホで潔い。舞台が昭和の大阪になってギャグ盛り盛りにすればアホさが増して愛しくなるんですね理解しました。
夕莉子の「千代蔵が死んだことより富美男に会いたい!」はひどい台詞で原作や舞台でジュリエットに思い入れられない部分でもあるのだけど関西弁だとそれが薄れるというか、まあギャグだしな…って思う。
ロザラインもといおざわりんに振られた富美男と針須のボンボンとの結婚が嫌な夕莉子、そんな2人が夏祭りで偶然出会って恋に落ちる。一目惚れは絶対ありえるしそれが2人の死に繋がったとしても2人は幸せやったんやなと思うと泣けた。とみゆり音頭からの2人の独白…あれは泣く。泣くといえば、最初の回想で富美男と夕莉子が互いの死を認識してしまうところね。こんな早くから泣けるなんて聞いてへんが???ってなったわ。いやあそこの桜井さんの演技キました。浪花節シェイクスピアの前作が羽生連太郎で、どちらもかなり笑えて泣いても決して悲劇とか絶望的なものではなく、後味は悪くない「泣ける」作品という共通点があると思う。シェイクスピアではないけど同じく昭和の大阪を舞台にした古典作品シリーズでれみぜやんというのがありますが、どれも衣装というかテーマカラーが赤(暖色)で共通していると思うのです。こじつけですが、夕陽だなと。明日という日を迎える前、希望に溢れた、そんなイメージ。(ハブレンは赤というよりはくすんだオレンジ、煉瓦色かな)とみゆりは鮮やかな赤ですね。紋田木も九羽平も任侠一家でそれなり裕福だったろうからそれが衣装にも表れている感じがしました。


公演時間2時間と聞いていたのに大阪は2時間10分になっていて明らかに大阪でのギャグ増量分やんけ…(笑)関西での天丼ギャグは鉄板ですがくどくなる寸前でちゃんと締めているキャストの上手さよ。夕莉子役の桜井さんは岡山出身だそうですが関西弁お上手でした。ことあるごとに「舌かみ切ってやるー----ッ!」と変顔するのですがあんな可愛いのにやりよる…。
浜中くんはドッグファイトとエンドレス・ショックで見たのですがもう34歳でビックリ。きよし師匠の物真似、あれ東京公演でもやってたのかな。そして通じたのか気になる。
弁太郎は2人の死を本当は受け入れたくなかったんよね。彼は富美男のことをとても大事に思っていて好きなんだよ。だから色んなことが悪く重なって2人を死なせてしまったことをずっと後悔し続けている。そんな演技がすごく良かったしょりぴ。千代蔵との前説も面白かったよ。そうそう、前説で弁太郎がコーレスやるのですがそこで声を出す人誰もいなくて拍手で応える辺り皆教育されてるな~と感心しました。
私の一番のお気に入りは針須のボンボンです。華麗なターンと軽やかなスキップで出てくる度に爆笑していた。祭りシーンのモブの時も針須の演技の続きみたいに浮かれて歩いていて観ていて楽しいキャラでした。池之上くんBSPで何度も拝見していますがこんな弾けたキャラは見たことなくてレアでした。針須には幸せになって欲しいです。


富美男と夕莉子と牧やん以外全員白塗りだったのは何か意図があってのことなのかな。あの白塗りを見てSPECTERの繭期4人組より末満さんが昔、やったキャラが浮かんでしまった。確かSMITHだったかな。YouTubeにオープニング映像あるはず。弁太郎と千代蔵は白塗りが若干薄かったように思いますがドラマシティだからオペラいらんわ~と持って行かなかったんですね。だから曖昧です。そう、
ジャニーズが絡むとパンフ以外のグッズは出ないし円盤にもならない(泣)
ジャニーズさん最近SNS徐々に解禁していってるんだから円盤化にももっと積極的になってもいいと思うんですよね!!


私が観た2公演どちらもカテコ4回めやってスタオベなったんですよね。確かに素晴らしかったのですが心からスタオベしたい!という感じではなかったなー。前が立ったから自分も立たないと見えないから立つ、みたいな。惰性とまでは言わないけどよっしゃスタオベすっぞ!ではない。GWに見た刀ステ綺伝もそうだった。や、スタオベを否定しているわけではないです。誤解ありませんよう。


最後になりましたが、暖色系だと思う他2作品。


ハブレンの公演パンフレットはそうでもなかったのでフライヤーを。本編での蓮太郎の「また明日」という台詞がまさにこの夕焼けの景色なんですよね。観た方はわかっていただけるかと。

れみぜやんの公演パンフレット。画像だとセピアっぽく見えますがページを開くとめっちゃ赤です。衣装も赤でした。私、れみぜやん大好きで公演決まった時から楽しみでほぼ全通したんですよ。(仕事の都合でMarbleだけ観に行けなかった)
公演中、ピースピットの過去作品の円盤を物販で売ってたのですがここで全部なくなってしまいました。そしてPatchのメンバーが観に来たのですが、義くんがパンフ買おうとしたら売り切れていて残念がっていたのを見て関係者分の用意くらいしてあげてよ…と思った約8年前の出来事。


久しぶりにしっかり感想書いた気がする。この日、観劇の前とマチソワ間は別界隈のオタクと遊んでいたのでソワレは若干眠かったです。すみません。
コ□ナの影響と二次元オタクに出戻ったことで観劇に注ぐ力が明らかにダウンしている。(ダメじゃん)