後悔は少なめのMY LIFE

労力と金銭は惜しまないstyle

2019年7月

今月の現場はPatchくんの外部が殆んどでした。
色々被りまくりでなかなか全部はカバー出来ませんが、お仕事があるのは良いことです。
ずっと推しごと最優先だったのですが、今月は諸々調整して外部作品は全部観れました。
あ、推しくんゲストのイベントは予定と被っていて行けなかった。でもこっちはイベントなのでね!
わたし的にはイベントより舞台を優先したい…


7月5日~7日 壱劇屋「Pickaroon!」(ABCホール)
客演:竹下健人くん
普段はワードレス殺陣芝居を作られている竹村さんの台詞のある作品。所謂エンタメ活劇もの。
私が壱劇屋さんと竹村さんの名前を知ったのはPatchの「白浪クインテット」の殺陣を担当された時からなのですが、初見ですごい白浪ぽい!と感じました。衣装も同じウェンディーさんだしだいたい時代や国籍を無視したアクションものはこういう作りになりますよね。オープニングの役名書いた幕とかカンカン!と響く拍子木とかそんな様式美、オタクはほぼ好きだと思います。
架空の時代と国のお話なので余計な考証はしなくていいからすっと入ってくると思うのですが、竹村さんがずっとワードレスの作品を作られていてその中で台詞のある芝居に変えられたので、若干言葉のない時のような演出を残しているように見えました。
なので少し分かりにくい箇所もあり、これが無声なら言葉による情報がない分観ている側が好きに想像出来たのにという意見を聞き、なるほどなーと思いました。私は前から言っていますが竹村さんの作られるワードレス殺陣芝居の解釈が上手く出来ず苦手意識があり周りの友だちが絶賛しているのに共感出来なかったのですが、何となくですがワードレス作品を楽しむヒントを貰ったと思うので今後に生かしたいです。
竹下くんの役は生真面目で本人に近いキャラですが人間の俗な部分は持っていて、そんなところがたまらなく好きだなあと思ったのでした。
そうそう、ヒロインを演じているのが演技経験ほぼないと思われるローティーン向け雑誌のモデルの女の子なのですが、初日観た時の棒読み演技が大阪楽ではかなり台詞に感情が入っていて(それでもレベル的にはまだまだですが)、若い子の吸収力すごいなーと思いました。ゆーても私はそこまで気にならなかったんですよね。上手くはないけど周りが素晴らしくてその分カバーされていたと思います。また役柄的に感情をさらけ出すようなところがなかったのも良かったのかもしれません。
内容は王道エンタメで各キャラクターがとても魅力的なので楽しめます。東京公演が月末にあり、大阪よりもキャパ小さいとはいえ知名度的なところでチケット売るのに苦戦している模様。
観て損はない面白さだと思うので全力でオススメしたい。


7月12、14日 無名劇団「プラズマ」(スペース9)
客演:尾形大吾くん
中之島春の文化祭で観た団体さんで、当日配布のフライヤーの束にこの舞台も入っておりました。
申し訳ないのですが、文化祭で観た20分の短編はめちゃくちゃ暗くて陰鬱で合わなかったんです。
文化祭は自分的には20分間楽しくて笑えるものが好きなので、ブラックジョークぽいものならまだしもこういう雰囲気は正直苦手で。とはいえあくまで20分間のパフォーマンスなので、ちゃんとした1本のお芝居ならまた違ってくるかも、というわけで
せっかくの主演ですし、チケット代もお手頃だったので2公演観ました。
自分の中にもう1人の別人格が生まれるという割と
見かける題材で、また野球エリートの弟(大吾くん)
ニートの兄という対比からもっとドロドロした
陰惨な感じを想像していたらそうではなかった。
最終的にお兄ちゃんに持っていかれました。
お兄ちゃんが弟の罪を被り、弟は自分の中に生まれた別人格の女の子を燃やして終わるという悲しい
結末だったけれど、救いのない終わり方とは思えませんでした。役者さんの演技に救われたみたいな?
上手く言えませんが。
スペース9はキャパ80くらいで客席は3面仕様。
壁に沿って椅子が並べられていました。
左右で観ましたがどちらかでは観れない表情が補完出来たのは良かったです。
高校野球がモチーフなので床に野球のベースを模した四角い板?が置かれているのですが、この板が雑誌としても使われたり、必要最低限のセット(というか小道具)のみでとても小劇場ぽいなあと。
でもお金かかっていない=クオリティが低いでは決してなく、作品じたいとても満足いくものでした。
箱に見合わない高いチケット代をとる舞台が多い昨今ですが2回観てこの金額は納得だしむしろもう少しなら
上乗せしても良いと思った。
ところで衣装がとても象徴的で現実ぽくない感じに何か意図があるのか非常に気になりました。
オタクなのでつい深い意味があるのかなとか考えて
しまうんですよね。


7月18日 ナイスコンプレックス「12人の怒れる男」(TACC1179)
出演:井上拓也くん、竹下健人くん、吉本考志くん
アメリカの有名なドラマ(映画)の日本版。
これまでにも何度も舞台化されている著名な作品なので、初見の私でもタイトルとあらすじは知っておました。いやーーーめっちゃ面白かった!!!
会話劇の真骨頂ってこういうのじゃない?
喋った台詞が後になって回収されていく痛快さ、圧倒的に有罪支持だったのが次第に無罪に変わっていくのが社会的に弱者とされる者と反対側の人間との対立と連動している様が本当に面白くて、110分息を詰めて観ておりました。
登場人物に名前はなく、劇中でも名前を呼んでいないのですが、ナイコンブログによると舞台は日本らしい。しかし陪審員制度と劇中に出てくるのですが、今の裁判員裁判とは厳密には違うんですね。
でもその辺は気にしなくてもいい箇所だと思います。観たら気にならなくなりますから笑。
そして父親を殺した少年が最終的に有罪か無罪かも物語には関係なくて、陪審員達の意見が有罪から無罪に変わっていく過程に引き込まれているのがまた面白い。怒れるとタイトルにあるように12人がずっと板の上にいて感情をぶつけ合う110分は、観ている方が相当疲れるのだから演者はそれ以上なわけで、こんなのを1日3回やるとかすごすぎる…
ナイコンさんのブログで各役者さんの紹介記事があるのですが、それぞれにキャスティングした理由が観劇後に読むと更に納得出来るんですね。
3号、7号、10号が有罪を支持し、社会的弱者(スラム出身者、在日外国人、老人)をヘイトするので、多くの人がこの3人に対して腹を立てて観ていたと思われ、実際私もだいぶイライラしながら観ていました。が、自分と共通項があるんだなというのが否めなかった。特に7号のちゃらんぽらんさ。私だって楽しみにしていた舞台の予定が仕事が長引いて観れなくなるのは嫌だ。仕事より趣味が大事に決まっている。だから7号には共感できる部分があってうわ~腹立つ~!となるのです。怒りとそれ以上の共感をお客にさせられる役者のスキルは間違いなく高いです。3号の怒りに任せて少年をdisるもブーメランになっているのなんていかにも世のおっさんのムカつくところだし、10号のウエメセ台詞がスラムの人間に親殺マンなのかってくらい徹底していたし。この3人の人選を誤ると事故になるのわかりみが強い。
そして私はPatchのおたくなので、ナイコンさんのブログでキャスティングされたメンバーが選ばれた理由を読んで本当に嬉しかったです。
東京はこの1公演のみですが、来月大阪公演も観るので改めて感想を書く予定です。


7月18、19日 カガミ想馬プロデュース「イリクラ Iridescent Clouds 」(ビッグツリーシアター)
去年に引き続き推しくんが主演の戦隊レッドを演じた青春活劇ミュージカル。
今年で6年めの演目ですが、基本のストーリーは変わらないので再演の度にキャストの他に演出や設定を変えて上演されています。
キーになる双子が覚醒するのが、去年までは姉だったのが今年は妹が覚醒する2バージョンでの上演でした。同じものを上演するのって何かしら変えていかないと飽きられてしまうので、こうして変化をつけて楽しませてくれるのは有難いことです。今年は新曲もあり、推しくんのラップが聴けました。
上からのつもりは全くないのですが、推しくん去年より歌上手くなっていました。元々歌は苦手と言っていたのですが、ちゃんと続けていると上手くなるもんだなー役者さんってすごいなぁ。
私自身戦隊もの好きだし、楽曲はキャッチーでどれもカッコいいし、心に熱を持つことの大切さとか何より推しくんセンターですごく好きなんですが、難を言えばビッグツリーで2時間40分は長すぎるんですよねえ。でもミュージカルだから歌っているところは削れないので仕方ないですね。歌の部分がなければ2時間ちょっとでいけそうですが、ミュージカルだからこそのイリクラなので。
それとスケジュールの都合で全8回中3回しか観れなかったのが残念です。まあでも自分の体力やら他に観たいものとのバランス考えたらこのくらいがいいのかもですね。
余談ですが、楽曲担当されたのは去年「クジラの歌」に出られていて成大くんがギター演奏しながら歌った曲を作られた方でした。今回はキャストとしても出られていて嬉しかったなあ。舞台を観に行ってこういう繋がりを発見出来ると嬉しくなります。
それからパンフレットの人物紹介に裏設定ぽい文言があり大変面白かったです。ネタバレ入っていたので先に読まない方がいいよアナウンスあった方が良かったかも。リピーター多いと思うけど初見の人も必ずいるからね!


18~21日が遠征で、他に近藤頌利くん主演の「博多豚骨ラーメンズ」を2公演観たのですが、どちゃくそに面白かったのでこちらは単独で書きます。推し活なのに単独記事じゃないのが心苦しいのですが、去年も観ているのでその辺はまあ。

あ、それと成大くんが出演したコント舞台もこの期間に観に行ったのですが、こちらの感想は次のはかとん舞台と一緒にします。
今月あと1つ更新頑張るぞ~!