後悔は少なめのMY LIFE

労力と金銭は惜しまないstyle

★客演感想③(2016年)

今回は2016年分一気にいきます。去年は何だかんだで上京回数も増えました。


【Second You Sleep】ENG
20160518~0523
会場:上野ストアハウス
DVD:有

東京での客演の機会が増えると私自身も向こうで観る方々で好きな人気になる人が増えます。
元々ボクラ団義さんは必ず本公演は観るようにしていて、ENGさんもラスマの頃から面白そうだし周囲の評判が良かったので、いつか出て欲しいと思っていました。(ラスマは生では観れてなくてENG公演は関ケ原~からですね)(というか私も本人にENGさん出て欲しいと言っていた)
なのでENG公演の主演決まってテンション無駄に上がりました。星璃くん初の座長です。
単独ではなくメインのキャストがWなので、上本真央くんとふたり座長ですが単独主演です。
当初は星璃くんの翠チーム全部行って、真央くんの碧チーム方は2つくらいにするつもりが、主役は片方のチームにもアンサンブルで出ることになったので気がついたら碧も増やしていました。(1公演だけ別の予定入れていて観れなかった)頑張った!笑
舞台は幕末。周囲から虐げられてきた青年と結核と脳腫瘍で余命いくばくもない二人の少女が出会い、
変わりゆく時代の波にのみ込まれそうになりながらも、彼らは美しい五色の沼を目指す…
はい、もうあらすじ思い出しただけで泣けます。
実際毎日泣いてました。何が良かったって本当の意味での悪人が誰もいなかった。一見憎まれ役に見えてもその人間臭さが私には共感するところが大きくて、どのキャラも大好きでした。見方を変えると悪役ではなくなるというよくあるパターンです。
主人公カイマ(星璃くん真央くん)は所謂身分カーストの最下層に位置する人間で、書物を暗記する能力に長けているが、それがまた彼が化け物呼ばわりされる原因となり、あちこちで蔑まれていたのですが、彼を決して下に見ることのない人達に出会い、彼と彼の周囲の人間が変わってゆく様は、美しくて悲しくそして何より優しい世界でした。キャッチコピーの「人はキレイなものを見ただけ寿命がのびるんだ」はまさにその通りで、私もきっと何年かは寿命がのびたはずです。
初の座長ということで考えることも多く悩んだのだろうなと思われますが、演出の福地さんが星璃くんの可能性を広げてくれたと思います。ここでの共演者と星璃くんが仲良くしているのを見ると嬉しくなります。特にWヒロインの大友歩さん@くいなと水崎綾ちゃん@トキ、主従関係だった門野翔くん@藤沢先生。当時のことを思い出すだけで泣きそうになるのに、DVD見たら更に泣いてしまうのは目に見えているので、未だにDVDを通して見れません←
でもENG次回公演メトロノウムへの出演が決まったので、ちゃんと見ようと思います。
ちなみにENGさんは毎回DVD発売イベントがあり、こちらも去年の12月にあったので行きました。
先に会場でBlu-ray予約したのですが、コメンタリーメンバーがキャスト違うということで、ついDVDもイベント時に買ってしまいました。(DVDは翠チームが担当だった)
布教用です(笑)


【The Fiend with Twenty Faces 幻燈の獏】A-CRAFT
20160608~0612
会場:シアターKASSAI
DVD:有

セカスリ後すぐの発表でした。紅蓮~の前田さんのご縁でバンタムクラスステージ細川博司さん演出作品へお呼ばれです。バンタムクラスステージさんは元々関西で活動されていて、私も名前だけは存じていたのですが、多分私が地元で小劇場観るようになったくらいに東京進出されたのかな。初めて観る方でしたが…超好みの話を作られる方でした。
映画を観るような感じというのか、私自身は映画館があまり好きではないので映画を好んで見に行くことはしませんが、細川さんが映画マニアの方なので、これを映像にしたらカッコいいだろうな~という見せ方が大変素敵でした。
李香蘭甘粕正彦大杉栄といった史実の人物と江戸川乱歩の作品に出てくる怪人二十面相、小林少年、明智小五郎を名乗る者達が交錯し、そこに絡む人の夢に侵入し食い尽くす機械「獏」という妖しくも耽美な世界観に一気に引き込まれ持っていかれました。(割とグロテスクな表現もありますがそんなに怖いものではありません)
時は戦前。星璃くんは満州に常駐する関東軍の野心に溢れる軍人栗田。甘粕と過去に何やらBLを連想させる関係があり、自身も部下の美少年半次を侍らせているという、まあ何といいますかわたしのオタク心を刺激する役でした。足を組むだけで十分エロス!というのが細川さんの手腕により認識させられました…
軍服はいいぞ!!笑
BLBL言うてますが、この作品の面白いのは一部の男役を女性が演じているところなんですね。
主人公のシャオリン、半次、撮影所の下働きの孤児達を女優さんが演じておりました。可愛くて綺麗な女優さんが男を演じて芝居の中でBL風な場面(顎クイシーンが6回もあった!)を見せるって倒錯的だけど素敵じゃないですか?
他にもキモオタ風男と少女の一歩間違うとヤバそうな関係(実際物語のクライマックスシーンはこの関係が胆になっていた)なんかもあって、背徳的な中にある種の美しさを感じずにはいられませんでした。乱歩らしいエログロと清純の見事なコラボレーション!私ももっともらしい表現をしていますが稚拙ゆえあまり伝わらないかと思うので、これは是非DVDでご覧頂きたい…
私が特に好きなのは戦前が舞台なので台詞回しが若干古典的というか現代ではあまり使わない言葉での会話と、オープニングのキャスパレです。
使用されていたのがピアソラの「Muerte del Angel」という曲でこれがまためちゃくちゃカッコいい!聴いてすぐピアソラだと分かりましたが、タイトルが分からない上にYouTubeで検索しても出てこず、翌日細川さんに聞きに行きました笑。


【THE SHORT CUTs SEVEN】バンタムクラスステージ短編集
20160910~0919
会場:高円寺アトリエファンファーレ
DVD:無

すっかり意気投合したほっそんのホームへの客演です。(同世代のオタク同士ということで親しみを込めて以降細川さんのことはほっそん呼びで)
パンフレット読んだら幻燈の獏の時にお話貰ったってあったから、すごいなあその場の勢いもあったとしてもよっぽどウマがあったんだろうなーと思いました。過去作品のリメイクと書き下ろし、ゲスト脚本の2本を含めた3チームによる7本の短編集。
星璃くんは2本の作品に出演。

A-1「わたしのラベル」
世間を騒がせたゴーストライター楽家の事件をモデルにしたコメディ風にするつもりが予定が変わってシリアスで高尚で耽美になりましたな作品。音楽家(福地教光さん)、医者(星璃くん)、貴族の令嬢(宮島小百合ちゃん)の3人芝居。身を持ち崩して己の作品を売って金を作ろうとする音楽家、薬代を取り立てに来たと言いつつ実は音楽家が心配な医者、音楽家の作品を金で買い自分のものにしようとする貴族の令嬢。静寂な中に流れる緊張感がとても心地良かったです。
さゆりんの高貴な美しさに見え隠れする音楽家を見下すかのような冷たさがたまらんでした。若いのによくできた女優さん。教光さんは実年齢よりかなり上の老人役が違和感なかったし、二人と対等に渡り合っている星璃くんはとても素敵だった…

C-1「クリーク・ブロー」
所謂ヤンキーもの。私の引き出しにヤンキーものは存在しないと思っていたので、最初はあまり思い入れられなかったのですが、何度か観ていく内に段々皆が可愛く愛しくなってきました。ヒロキ(星璃くん)が働くことになった憧れの先輩の経営する自転車屋は実は犯罪に手を染めていた。軽い気持ちで強盗に加わったもののチームはやがて崩壊していく…というストーリーですが、短編なのでさほど重くなく、関西弁が飛び交っていたこともあり見易かったです。星璃くんの巻き舌ヤンキー口調は非常にハマっておりました笑。
ヒロキはヤンキーの浅はかさゆえに強盗をしてもちゃんと悪いことだと分かっていて、自転車屋の待遇がおそらく首都圏なのに時給が大阪の最低賃金より安いとか、19歳なのにアヤコに火貸してと言われ「もう止めたから持ってない」とか童貞かと聞かれてそんなわけないやろとか、ツッコミどころいっぱいなのも可愛く見えてくるというね笑。
わたし的見処は、黒幕マカベの女アヤコに迫られるシーンかな。後ろから抱きつかれるところで「いいぞもっとやれ」となりました笑。アヤコ役の福田真夕さんは年上の素敵なお姉さまでした。
短編だったので細かい設定はぼかしていたけれどいつか長編で観たいなと思う作品でした。

この他、星璃くんはA-2「黒豆」にもアンサンブルというか黒子的出演しています。黒豆はPMC野郎吹原さんのゲスト脚本で、とにかく場面転換が多くて1人何役も兼ねていたのですが、負担が大きいということで星璃くんが出ることに。ええーっ!となってしまう爆笑ものの使われ方である意味美味しかったです。本人はだいぶ疲れたと思いますが。

星璃くんが出演していないBチーム含め全て観ましたが、それぞれタイプの違う作品で楽しかったです。違う組み合わせで観れるからリピートしても飽きないところが良かったなあ。


ファウストの檻】BLACK★TIGHTS
20161103~1106
会場:インディペンデントシアター2nd
DVD:有(後日正式販売予定)

久々の大阪だけでの公演です。メンズオンリーで送るゲーテの「ファウスト」を元にしたアクション満載のミステリー&ファンタジー。2年前に見損ねたブラタイさんを漸く観ることが出来ました。PMC野郎の加藤さん主演で星璃くんはその弟役。悪魔メフィストが仕掛けたデスゲームとその参加者の愛憎入り乱れる物語は女子の好きな要素がいっぱい詰まっておりました。皆、好きでしょ?ある誤解から敵対するようになった親友同士とか、姉の未来の夫にツンデレかます義理の弟とか!笑
錬金術が用いられており心臓移植とかカニバリズムとか少々グロテスクな表現が多用されていましたが、そういうの苦手でなければエンタメ性高いし泣けるし満足出来るのではないかしら。
全10公演でしたが1日3公演の日が2日あり、インターバル短くて演者も大変だったと思います。
今回、キャストの体調管理の為のトレーナーを雇う為のクラウドファンディングがありました。かなりハードな舞台だったので皆さんが怪我なく過ごせるならと参加しましたよ。
稽古期間中は充実してるねんな~と感じられ、日々ツイートをチェックするのが楽しみでした。京都大阪神戸で1日チケット手売りとか、ハロウィーン日本橋で衣装つけたフルメイクで宣伝からのツイキャスとか、事前の企画も楽しかったです。


初等教育ロイヤル】爆走おとな小学生
20161123~1127
会場:新宿村LIVE
DVD:有(販売予定)

11月に2本というハードスケジュールの中、奇しくもどちらもバトルロワイヤルな作品でした。
あらすじを聞いたとき、西田シャトナーさんの「熱闘!飛龍小学校アワード」みたいな感じ?と思いました。いや私は飛龍~は観ていないのですがね。
飛龍~と違うのは大人が存在していること。
若いキャストが多いし、初めて観る団体さんだからどんな感じか観たことのある友達にリサーチしました。凝った演出はなくて分かりやすいけどアイドルが多く出演するからイベントも多いよとのこと。
演技のクォリティ的に心配な面は正直ありましたが、実際観ても確かに稚拙な面はあっても一生懸命さが伝わってきて、彼らにしか出せない良さがあったかなと思いました。校長室への入室を巡って各学年がバトルロワイヤルというなかなかエグい話で、目的の為には手段を選ばない小学生は怖かったけど、世間にありがちな不条理を子供の世界で表現する手法は新鮮でした。苛めのシーンなんかは観ていて辛かったけど。星璃くんは最強の小学1年生鈴木くん。黄色い制帽に短パンソックスランドセルという今後まず見られない姿でした。ていうか体型からして1年とか無理だろ!!笑 しかも何で体操服の袖ないねん!笑 共演者からもツッコまれていました。金と権力とルックスに恵まれた最強の1年なのに同級生の女子達の奴隷でパシらされてました…子供の頃は女子の方が強いという皮肉ですね。
オリバー以来の素手でのアクション、カッコ良かったなー。それとアイドル女優やグラビアの子が沢山で、毎日可愛い女の子が観れて目の保養でした。
チケット代まあまあ高かったし、アイドル出演舞台にありがちなS席特典リピーター特典とありお財布には厳しかったですが、楽しかったのでよし。


【カエルエカ】ツツシニウム
20161220~1224
会場:両国門天ホール
DVD:無

Twitterで12月予定ない!一緒に何かやる?是非!というやりとりを福地さんとしていて、それが実現した企画でした。ありがとうございます。
幽霊が出るという噂の廃墟で胆だめしという名目で目当ての女の子と仲良くなる為に合コンを画策する軽薄な大学生達。そこに現れた女の子は先の震災で亡くなった娘の幽霊だった…
1時間ほどの会話劇でしたがテーマがテーマなので軽い芝居に見えてけっこう深かったです。
登場人物名は全てキャストの名前でした。ショウリくんはナナミちゃん(七海とろろちゃん)に片想いで全く相手にされていませんでした笑。しかもエンディングでナナミちゃんのおっぱい触ってアッパーカット食らっていた笑。結果的にデフォルトなオタク口調とファッションのシンタロウくん(福地さん)が一番美味しい想いをしたので作者の特権いいなーとなりました笑。

以上、2016年分でした。読んで下さりありがとうございましたm(__)m